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オンライン資格確認システム【マイナンバーカード】

かぶちゃん

マイナポイント【第2弾】がはじまって、だんだんマイナンバーカードを持っている患者さんが増えてきました。マイナンバーカードを保険証と連携して医療機関でも使える「オンライン資格確認」システムって何?導入の方法や、実際に導入した感想を知りたい!

こんなお悩みを解決します。

本記事の内容

  • オンライン資格確認システムとは
  • システム導入まで
  • 実際にシステムを導入・使用してみて

本記事の信頼性

  • この記事を書いている僕は、医療事務歴約10年で現在クリニックに勤務しています。
  • 関連する資格は、診療情報管理士、医療経営士3級を取得しています。

今回は、オンライン資格確認システムについて、「システムの導入から実際に使用してみて」についてお話していきます。

昨年7月から全国の医療機関で順次運用が開始された「オンライン資格確認」システム。以前はほとんどのみなさんがマイナンバーカードを持っていませんでしたが、現在はマイナポイント【第2弾】の効果もあってか、だんだんマイナンバーカードを持っている患者さんが増えてきました。

実際、私が勤務するクリニックでも、はじめは導入するかどうか悩んでいましたが、導入費用が全額国からの補助金で賄えるということになり、迷わず導入することを決めました。現在はこのシステムのおかげで業務改善と医療の質・患者サービスの向上につながりました。

wanbi

それでは、前置きはこの辺にして、早速当院の取り組みをご紹介していきます!

オンライン資格確認システムとは

オンライン資格確認は、マイナンバーカードのICチップまたは健康保険証の記号番号等により、医療機関がオンラインで資格確認できるシステムです。

オンライン資格確認システムを導入することで、以下のことが可能になります。

  1. オンラインで資格を確認することにより、医療機関・薬局の窓口で、直ちに資格確認ができるようになる。
  2. 保険診療を受けることができる患者さんかどうか即時に確認することが可能になり、レセプトの返戻が減る。また、窓口の入力の手間も減る。
  3. 常時、支払基金・国保中央会とオンラインで接続されるため、支払基金・国保中央会の情報を医療機関・薬局に提供することができるようになる。
  4. マイナンバーカードを用いて本人から同意を取得したうえで、薬剤情報や特定健診等情報を医療機関・薬局で閲覧することが可能になる。
  5. 患者さんから保険者への申請がなくても、限度額情報を取得でき、患者さんは限度額以上の医療費を窓口で支払う必要がなくなる。
  6. 災害時は、マイナンバーカードによる本人確認ができなくても、薬剤情報・特定健診等情報の閲覧ができる。

続いて、これらのシステムの導入について、解説していきます。

システム導入まで

当院でのシステム導入までの手順は以下のような流れになりました。

  1. 顔認証付きカードリーダー申込(令和3年3月)
  2. システムベンダーに発注
  3. 導入準備
  4. 運用開始(令和3年7月)
  5. 補助金申請(令和3年8月)
かぶちゃん

ところで、本当に「全額」国の補助金で導入できるの?

はい、当院では診療所の補助金上限額429,000円に対して約370,000円で導入することができました。

wanbi

続いては、実際に導入・使用してみてどのように変化したか、解説していきます。

実際にシステムを導入・使用してみて

実際に導入・使用してみての感想

  1. 実際にマイナンバーカードを持っている患者さんはほぼいない
  2. システムを入れることによって、資格確認がリアルタイムで可能になったので資格喪失の方の確認・対応がスムーズになった
  3. 支払基金・国保中央会とオンラインで接続せれているため、電子カルテに保険証情報を入力するだけで、患者属性の登録がほぼ完了する
  4. ③によって、患者情報の入力間違いが削減される
  5. 今回の改定で新設された「電子的保健医療情報活用加算」によって若干の増収になった
  6. ⑤によって患者さんの窓口負担が10円程度増えてしまった※

※現在、逆にマイナンバーカードを使用した患者さんの負担が減るような点数の仕組みを厚労省で検討中(R4.8.10現在)

まとめ:システムベンダーとうまく連携して準備を進めれば、導入までの手間はほとんどなし。むしろ導入後の事務作業の軽減と医療の質・患者サービスの向上を考えれば導入以外の選択肢はありません!

また、令和5年1月から、これまで紙でやり取りしていた処方箋をオンラインで行う「電子処方箋」の仕組みが始まります。

そして、令和5年4月からはオンライン資格確認の導入が原則として義務化されることになりました。

繰り返しますが、医院側・患者さん側のどちらの対場に立ってもメリットのあるこの「オンライン資格確認」システムを導入しない選択肢はありえないと思いますので、導入がまだのところは準備を進めていきましょう。

wanbi

今回は、オンライン資格確認システムの紹介と、実際に導入・使用してみての感想など紹介しました。

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